PtoPによる帯域消費をきっかけに、バックボーンへの負荷増大が指摘され、インターネットの崩壊だ!なんて話も飛び出しました。
日本でもNTTグループが、GyaOが利用者を伸ばしたり、音声やビデオコンテンツが増えたりしたのを受けて同じように懸念を表明したことがあります。
いわゆる「インフラただ乗り論」です。
これに対抗する風を吹かせるような記事がありました。
意見書は、インターネット上の特定の大容量のコンテンツ(情報の内容)について、通信事業者が通信速度を制限するなどして配信事業者や利用者を差別することがないよう求める内容。グーグルは米政府にも同様の要請をしている。
この話の背景を知るには、4月19日のCNETの記事「ネットインフラただ乗り論争の本質」がちょうどよいテキストになります。
「インターネット無差別法(Internet Non-Discrimination Act)」が提出された。地域電話会社などのネットワーク事業者が、インターネット接続を妨害したり、接続速度や品質を低下させるなどしたりすることで、有料サービスに加入する企業のみが優先することを禁じているものだ。
このなかで、NTTグループがたたくGyaOなどのトラフィックは、バックボーンを逼迫させていないのではないかと述べるところがあります。
だとすると、バックボーンがあぶないとか、インターネットの崩壊だ。なんて批判は、将来ライバルになりそうなダークホースをまだ小さいうちに潰しておこうとするマーケット戦略なんじゃないか?
そんな疑いもでてきます。
まあ、個人ユーザーにはうかがい知れぬ世界ですけど、アメリカで同様の戦いの渦中にいるGoogleが、トラフィックの定点観測をしている総務省に申し入れたってところが興味深い記事でした。
「巨人がヒステリックに叫んでも、ジャッジメントするあなた方は公正に判断できる目をすでにお持ちですよね?」といっているようで。
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