素人考えだと、「動画を配信するなら、最近増えてきている動画配信ハブに、片っ端から突っ込めばいいんじゃないか」なんて考えちゃいますが、それはいかにも乱暴です。
もしコンテンツホルダーなら、流通をコントロールしたいでしょうけど、この方法じゃコントロールもなにもあったもんじゃない。
でも、サーバを立てたり専門の事業者に頼むほどの予算もないんだな。
そんなとき新しい選択肢となりそうなニュースがありました。
▼ PtoP技術応用のコンテンツ配信システム「SkeedCast」--Winny開発者金子氏も協力
SkeedCastは、運用に特殊なインターネット知識が不要なため、コンテンツホルダー自身が、自らのホームページからコンテンツを配信し、管理できるシステムだ。開発には「Winny」の開発者である金子勇氏が顧問として参画、氏の持つPtoP技術のノウハウが活用されている。(中略)分散型ネットワークを使用するため、インフラへの初期投資、運用実績が不要で、従来のセンターサーバ型に比べ、動画配信時の大幅な低コスト化を実現できる。
動画配信を実現する上で、この仕組みはとても有用だと感じました。
金子氏にはWinnyという過去があるが、PtoPのリスクを知っていればこそわかる防衛法などを活かして欲しい。
記事の中ではDRMのコントロールなどにも言及し、多方面にわたってサポートする姿勢が見て取れます。
この記事に合わせて、PtoPネットワークでどうやってビジネスにするかを語る連載がトラックバックされていました。
電脳卸でCOOをやっていた方が、Winny事件からここまでの流れ、金子氏とのかかわりについて書いているもの。
ネタのメモを読むと、PtoPへの参加者がいかにメリットを取っていくかが書き付けられています。
書いたのは去年とのこと。
その当時、PtoPといえば無料で手に入る海賊版欲しさに、NapstarやBit torentに接続する人が急増していて、そのうちのNapstarが司直の手により、閉鎖に追い込まれた頃です。
PtoPへ自分のPCを接続するモチベーションは、ちょっと後ろ暗いものだったとおもいます。
メモに書かれていることは、参加者が力を貸すと、それぞれにメリット還元がされる仕組みがはいっています。
これは、PtoPへの参加モチベーションを陰から陽へ転換できるキーだと思われる。
まともに食っていけるというのは、ダークサイドから抜けるのに重要なポイントです。
この辺から実社会でのビジネスに出していく流れに繋がっていくんだろうな。
裏話的に読んで行きたい連載です。
余談になるけど、ちょっと頭に引っ掛かったのが、いわゆる「ネットインフラただ乗り論」。
PtoPネットワークにより通信トラフィックが急増し、基幹通信網(バックボーン)が耐え切れなくなるのではないかというものだった。
最近になって、米国で動画配信やスカイプによる帯域消費急増に、インフラ事業者は大変な目に合っていると再燃しだし、日本でもNTTグループ周辺から、GyaOやスカイプを名指しで批判するなどの騒ぎが記憶に新しいですね。
SkeedCastはそういう空気の中どんな扱いを受けるのだろう。
ちょうどCNETのコラムに、この論争を俯瞰して解説した記事がありました。
「SkeedCast」が船出するにあたって、当面の航路と行き先にどんなものがあるかを知ることができます。
記事を読むと、米国で言われている事業者の規模に比べて、日本でのそれはまだまだ小さく、やや過剰反応だといわれている。だから、いますぐにケシカランとの意見が出てくることはなさそうでした
トラックバックありがとうございます。また続き書いてますのでよろしければ見てくださいませ。
投稿情報: こばP | 2006年4 月20日 (木) 11:02
続きが楽しみですね。期待してます。
投稿情報: チチ | 2006年4 月20日 (木) 22:36