ブロードバンドネットワークにコンテンツを流す。
それに向かって、テレビ局のするべきことは?
また、通信事業の見出すポジションは?
国家としてはインフラ事業をどうしたいのか?
そんな指針になる記事を3本見つけてきました。
▼ MSN毎日インタラクティブ -家庭 テレビが消える日:インタビュー/上 第2日本テレビ・土屋敏男さん
作家性が強いコントは、万人に受け入れられるのは難しい。でも地上波のテレビは、幅広く共感してもらえるのが前提で、「広く浅く」が宿命づけられています。
しかし100万人が100円出しても見たいコントができれば、1億円の売り上げになる。「何人がコンテンツに対して動いてくれたか」を意識し始めた時、この事業が成立すると見えてきました。テレビにはない、狭くて深い映像表現の場を作ろうと思ったのです。
さりげなく語られていますが、広告ベースのビジネスから、コンテンツセルベースのビジネスに変わっていること留意したいです。有料放送なわけですね。
広く浅い編成方法があれば、そこでできないことをやる。それをやるためにふさわしい稼ぎ方で。
そんな考え方でしょうか。
このようにも語られています。
テレビ局のVOD事業は、放映されたテレビ番組をネットに流すだけではだめで、映像コンテンツメーカーとして「テレビ局が今できていないこと」をやるものでなければ、と思います。
ちょっと気になるのは、GyaOの伸びで明らかなように、みんな「無料が好き」ということです。
コンテンツ視聴に直接課金して行くならば、膨大なコンテンツ数とクオリティのある、ビデオや映画コンテンツと、品質的に競合することになりますよね。
そこでアピール仕切れなかった場合、みんなが見たがるイベント番組を集める既存衛星放送と同じ境遇になるんでは?とおもったり。
▼ MSN毎日インタラクティブ -家庭 テレビが消える日:インタビュー/中 TVバンク・中川具隆さん
我々は番組は作りませんが、放送局のVODが専門店だとすれば、「ヤフー動画」(ヤフーの動画サービス)はいろいろな放送局の番組が見られる百貨店です。テレビや映画業界と敵対するつもりは全くありません。パソコンでの視聴が一般化することによって、お互いの収益の窓口が一つ増えるわけです。新作映画のプロモーションをヤフー利用者に流したり、共同歩調で補完し合う関係です。
ここで、これから面白いことが起きそうだと感じたのはここ。
動画の検索方法の磨き上げが必要で、番組やサイトを人気ランキング順に表示する技術の導入を、検討しています。
既に蓄積されたアーカイブへのアプローチに言及していますが、これから出てくるコンテンツを予告していく部分はどうするんでしょう。
たぶん考えがあると思うけど、カレンダーを使ったAjaxみたいなものが持ち込まれるんじゃないでしょうか。
番組表との親和性を考えた上で想像ですが。
▼ CNET JAPAN 通信と放送の融合へ、いま政府がなすべきこと
政府知的財産戦略本部のコンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループが、2月はじめに今後のアクションプランの目指すべきゴールを発表した(PDFの資料)。目指すところを「世界トップクラスのデジタルコンテンツ大国」とし、その具体的なあり方として「ユーザー」「クリエーター」「ビジネス」の3つのステイクホルダーにとってそれぞれの「大国」となることと提唱している。
ゴール設定とは、資金調達や、組織制度の充実、IP通信網を用いた放送コンテンツの流通を可能にするために必要な著作権改正にまで言及しているそうです。
また、変遷期に当たっては国内メディアがどうしても引っ掛かりになるので、竹中平蔵総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会(通称、竹中懇)」の動向に注目が集まっているとのこと。
これは政府の一つの省庁が、規制と振興を手がけていたり、別な省が著作権関連で横槍を入れる恰好になっているのもあって、政府としてどうするのかというテーマがあるなかで、竹中懇が議論の大きなフレームを継続的に作ろうとしているからだそうです。
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