マーケティングや広告・広報の担当者だと、Podcastingを使って何かできないだろうか?と考えることがあると思います。
それを考えるとき、どうしても引っ掛かるのが、リーチ率。
CNET JAPANの「「ポッドキャスティング」の認知度は約4割--コンテンツはまだ不足気味」によれば、
ポッドキャスティングというサービスの認知度は42.1%。
利用経験者は3.4%。
という結果に。
感覚的にも「いろいろな人たちに行き渡ってるのかな?」というのは、確証が持てないところです。
しかし、Podcastingの広告利用を研究している人によれば、「2006年はビデオキャスティングとAdvercasting(アドバキャスティング)」だそうです。
・Micro Persuasionの「2006: The Year of Vidcasting and Advercasting」
これを受けて、ARK-WebやPodcast Now !では、Advercasting(アドバキャスティング)の鍵は、「人に見せたくなること」すなわちバイラル効果(※)にあると言われています。
さて、バイラルを生むためには、なにより始めに接触してもらう必要があります。
振り返って、現在のPodcastingを見てみるとどうでしょう。
●接触機会が多いだろうか?
どこかのコンテンツを見ていて偶然出会った、などということが起きやすいだろうか?
主観ですが、現状はそうではないようです。
Podcastsの視聴のきっかけは、
・ネットやメディアですっかり話題になっている
・検索上位
・名の通ったところが手がけている
・知り合いのもの
・知り合いの推薦
・関心領域のアンテナに掛ったもの
だいたいこのどれかです。
そして、どのきっかけもユーザーが「見てみようかな」と動機付いたときにしか見てもらえません。
TVやラジオのCMのように「たまたま拾った」ということが起こりづらい状態なんです。
これは、認識率を上げるためには由々しき問題です。
では視聴者が「たまたま拾った」という偶然が起こるようにするには、どうしたらよいか?
●ポイントは「編集」
自分のPodcastsと、よそのPodcastsを組み合わせるのはどうでしょう。
方法は幾つかあります。
たとえば、一本のPodcastsに複数のクリエイターの作品が「関連」あるいは「オススメ」として連結するとか、
AというPodcastingのRSSに、連続再生させるBというPodcastingへのリンクが記述してあり、Aが再生し終わると、すぐ次のPodcastsが繋がっていくようにするとか(ジャストアイデアだけど)。
この方法だと、AというPodcastingユーザーに、BというPodcastingを紹介することができます。
また、BのPodcastingに「AというPodcastingで紹介されました!」と、お互いにリンクがなされたことが明示できれば、お互いの番組の視聴者を行き来させることができます。
少なくとも、ブログで「アップしました。聞いて(見て)ください!」と告知するだけよりも、Podcastingの接触機会は増えるでしょう?
メリットはほかにもあります。
タイプの違う作品を同居させて、コンテンツに深みを与えることができます。
例えば、アーティスティックなフィルムが得意な作品と、伝えたい事実をキッチリ書くのが得意な記事を連結させて、雑誌や、ニュースバラエティのような、アートとテキストの共生ができるわけです。
集合した作品は「見て楽しい。見せて楽しい。」という魅力と、「実用できる情報を伝える」機能を持てます。
また、「実用できる情報を伝える」機能は、広告としてスポンサーをつなげるフックにもなります。
そうなれば、参加したPodcastingのクリエイティブにも、収入などでメリットを還元できるのではないでしょうか。
(※)バイラルとはなんぞや?なんですが、身近な例でいえば、「DJ ラオウのニコニコラジオ」ですよ。
…
はあ?ってですか。体験談で説明すると、これを見た僕は「ああ、これはオモスレー!」と思ってリンクを張ってブログに取り上げ、
さらに同僚や家族に「おいおい。これ可笑しいんだよ。ちょっと見てくれよ。」と誘いかけ、
一緒に見て「あははは! アミバ、せつねー!」などと談笑していたんです。
このように一つのコンテンツが、人を介してどんどん広まり、認知されていくことをバイラル効果といいいます。
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